青空の下、古民家と猫たち

古民家で暮らす老夫婦と、黒猫と白猫たちの穏やかな日常。薪の火を囲みながら、自然の中でゆっくりとした時間を楽しむ毎日。

古民家の竹林の庭に「夏目友人帳」

我が家の庭には、竹林の中に氏神様が祀られています。おばあちゃんから「この土地や屋敷、住む人々を守る神様だよ」と30年前嫁いで間もないころに教わりました。その神聖な佇まいは屋敷よりも少し高い位置にあり、見上げるたびに心が引き締まる思いがします。

ある日、子供たちがまだ小さかった頃「『夏目友人帳』に出てきそうな神様だね」と言ったことがあります。竹林の緑に包まれたその姿は、確かに物語の中に出てくる守り神のようにも見えます。それ以来この場所には「夏目友人帳」の優しい柔らかいイメージがあります。

そんな氏神様には、季節ごとにお酒や珍しいお菓子をお供えするのが家族の習わしです。春には桜餅、夏には水ようかん、秋には栗羊羹、冬には干し柿など、季節の恵みを感謝の気持ちとともに全て手作りでこしらえて供えます。

毎朝、竹林の中から鳥のさえずりが聞こえる静かな時間に、氏神様の前で手を合わせると、不思議と心が穏やかになります。見守られている安心感は、日々の暮らしの中で何よりも心強い存在です。

これからも変わらず、この土地の守り神として、家族を見守っていただけますように。